■武田信玄
甲斐の守護を代々務めた甲斐源氏武田家第18代・武田信虎の嫡男。信玄は青年時代から詩歌に長じ、とくに寸暇を惜しんで宗派を問わず知識、英衲とうたわれた名僧、高僧に私淑し、五山派文学をはじめ、中国古代の兵法家孫子の兵法などにも熟通、とくに臨済禅の奥義を極め、これによって得た心機、修養を軍略外交、内政面に応用した。
先代・信虎期には国内統一が達成され、信玄も体制を継承して隣国・信濃に侵攻する。その過程で越後国の上杉謙信と五次にわたると言われる川中島の戦いを行いつつ信濃をほぼ平定し、甲斐本国に加え信濃、駿河、西上野、遠江、三河と美濃の一部を領し、次代の勝頼期にかけて武田氏の領国を拡大した。晩年、西上作戦の途上に、三河で病を発し信濃で病没した。風林火山の軍旗を用い、甲斐の虎または、龍朱印を用いたことから甲斐の龍とも呼ばれ、無敵と呼ばれた騎馬軍団を率いた。
政治にすぐれ、釜無川に信玄堤を築いて氾濫を抑え、新田の開発を可能にした点など信玄は領民に慕われていた。現在も郷土を代表する英雄として人気を集めているのは、民政に力を入れていたからではないだろうか。
信玄の時代には商・職人集団の編成と甲府への居住が進められ、城下町は南方に大きく拡大して、駿府や小田原と並ぶ東国有数の都市に発展した。
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